子供の出っ歯(上顎前突)の治療と治療費の目安|アクイユ矯正歯科クリニック(所沢市)|埼玉県新所沢駅の矯正歯科医院
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子供の出っ歯(上顎前突)の治療と治療費の目安

ここでは典型的なケースを取り上げて、予測される矯正治療方法、矯正治療期間、矯正治療費用の概略を説明します。患者様の症状に近い写真を探して参考にしてください。

子供の出っ歯治療に最適な開始時期

年齢層:小学校中学年~小学校高学年
上顎前突は小学校4年前後が治療開始の一つのタイミングになります。

こんな歯並びなら要注意です!

子供の出っ歯(でっぱ・上顎前突)の写真1
子供の出っ歯(でっ歯・上顎前突)の写真2
子供の出っ歯(でっぱ・上顎前突)の写真3

上の前歯が下の前歯より突出していて、意識しないと口を閉じることができないというのが共通した症状です。下の前歯が上の前歯の裏側の歯肉を咬んでしまい、痛みを訴えることもあります。

子供の出っ歯(上顎前突)の矯正治療に関する基本的な考え方

一般的に出っ歯は受け口ほどには矯正治療を急ぐ必要はありませんが、それでも小学校3年生位には一度矯正の専門の先生に診てもらったほうが良いでしょう。

この時期の出っ歯の矯正治療では、いきなり前歯を中に入れるということはあまり行いません。この年齢層では、最終的な矯正治療の際により良い結果を得るための土台作りが矯正治療の中心になります。具体的には、奥歯を後方に移動して前歯を下げるための隙間を確保する、骨格的な改善を図る、などですが、より美しく治療するためにはとても重要なステップなのです。

子供の出っ歯の治療開始時期

 

一口に子供といっても歯の萌出段階には個人差がありますから最適な治療開始時期を歴年齢で括ることはできません。ここでは「混合歯列期(永久歯と乳歯が混在している時期)」あるいは「永久歯列前期(12歳臼歯が萌出する前の時期)」の出っ歯治療について説明します。

 

子供の出っ歯の開始時期を決めるにはまずは出っ歯の重症度を判別することから始めます。

上顎第一大臼歯(6歳臼歯=6番)と下顎第一大臼歯(6番)の前後関係
正常な前後関係
上顎の6番近心縁が下顎6番近心縁より4mm程度後方にあります
重症度が中程度の出っ歯
上顎の6番近心縁が下顎6番近心縁と同じ位置にあります
重症の出っ歯
上顎の6番近心縁が下顎6番近心縁より前方位にあります

 

 

このうち、混合歯列期に治療を開始することが効果的なのは中程度の出っ歯までです。重度の出っ歯になると抜歯をせずに治療することが困難ですから永久歯列期に治療を開始する方が効率的です。

軽度~中程度の出っ歯を混合歯列期に治療する際の治療目標

 

軽度~中程度の出っ歯を混合歯列期に治療を開始する場合の治療目標は「歯を抜かずに」治療をすることです。中程度の出っ歯であっても永久歯列後期(12歳臼歯が萌出した後の時期)になると奥歯を後方に移動することが困難になります。

上顎の第二大臼歯(黄色)が萌出すると6番(赤色)を後方に移動するのは困難になる

 

 

抜歯をせずに出っ歯を治療するための歯の移動目標

子供の出っ歯の治療目標は上顎と下顎の6番の前後的関係を正常な状態にすること

出っ歯を治療するためには上顎前歯を後方に移動するためのスペースが必要です。抜歯をせずに、前歯を後方移動するには奥歯を後方移動するよりありません。そのため、混合歯列期の出っ歯を治療する際の最初の治療目標は上下顎の6歳臼歯の前後関係を正常な状態にすることになります。これに用いられる矯正装置としてヘッドギアカリエールディスタライザー があります。

子供の出っ歯(上顎前突)の矯正治療の目的

早く矯正治療を始めることで、大人になってから矯正治療を始める場合に比べて次のようなメリットがあります。

  1. 抜歯をせずに矯正治療できる可能性が高まる。
    出っ歯の程度にもよりますが、軽度~中程度の出っ歯であれば、早期に矯正治療を開始することで歯を抜かずに奥歯を後ろに動かすことで出っ歯を治す隙間を確保できることがあります。
  2. 骨格的な改善が見込める。
    骨格的な上顎前突の原因は、上顎が大きい場合よりも、下顎が小さいことに起因することの方が多いです。タイミング良く早期に矯正治療を開始することで下顎の成長発育を促すことができます。また、上顎が大きい場合には上顎の成長抑制を行います。
  3. 成人になってから矯正治療するよりも口元の突出感をより良く改善できる。
    奥歯をあらかじめ後ろに移動させておくことで、大人になってから治療するよりも口元の突出感のダイナミックな改善を計ることができます。
  4. 前歯にワイヤーの矯正装置を装着する期間が短くなることが多い。
    抜歯の矯正治療と非抜歯の矯正治療を比較すると、一般的に非抜歯の矯正治療の方がワイヤー装置装着期間は短期間で済む傾向があります。早期に矯正治療を開始し、抜歯治療を非抜歯の治療に変化させることで、前歯にワイヤーを装着している期間を短くすることが期待できます。

歯並びだけを見ると成人からの矯正治療でも十分にきれいにすることは可能なのですが、歯を抜かずに済んだり、顔貌のより良好な変化が期待できるなど、子供の頃から矯正治療することのメリットはとても多いのです。

子供の出っ歯(上顎前突)に使用される代表的な矯正装置

想定される矯正治療期間、通院頻度

  • 矯正治療期間 2年半~3年半
  • 前半 1年半2~3ヶ月に一度の通院
  • 後半 1年半1ヶ月に一度の通院
  • 保定 2年前後3~4ヶ月に一度の通院

想定される歯列矯正治療費(自費)

検査・診断料金 27,500円(税込)
矯正治療基本料金 660,000円(税込)
治療毎の矯正処置料金 5,500円(税込)
矯正治療費合計 約850,000円(税込)

治療の目安

治療内容
矯正装置を通じて歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治します。
治療期間・回数
矯正 1年半~2年前後・1回/2~3か月 保定 2年前後・1回/3~4ヶ月
一般的な治療費総額の目安(自費)
約870,000円(税込)
リスク、副作用
  • 歯みがきが不完全なまま長時間マウスピースを装着すると虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
  • 初めてマウスピースを装着した時や取りかえた後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
  • 小児や骨格性要因を含む症例には適さず、精密な歯の移動は原則として困難で満足な結果が得られない場合があります。
  • 適切な装着時間を守らないと歯が動かず、治療期間も延長します。
  • 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。

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