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歯並びと虫歯・歯周病

矯正治療の中には虫歯や歯周病などの一般歯科の先生と緊密に連絡をとりあうことでより効果的な治療結果が得られるようなケースもあります。ここでは歯並びが一般歯科治療にどのように関わっているのかを中心にお話したいと思います。

歯並びが悪いと虫歯になりやすい

次の症例は矯正治療前とその治療結果ですが、治療結果にある黄色い枠に注目してください。治療前は歯が重なりあっていた部分ですが、やはり虫歯ができてしまっていました。歯並びが悪くても毎日の歯磨きを丁寧にきちんとおこなえば(歯垢をきちんと取り除けば)理論上は虫歯にならないはずなのですが、現実的にはこのような例は枚挙にいとまがありません。

矯正治療前

矯正治療後

歯並びが悪いと歯周病になりやすい

歯周病の原因も虫歯と同じく歯垢ですから、歯並びが悪ければ歯周病の発症と進行は速いといえます。次の症例の治療前の黄色い枠の部分など、毎日きれいに磨くのはかなり難しいでしょう。矯正治療をしたことで歯磨きしやすい環境が整ったケースです。

矯正治療前

矯正治療後

補綴治療のための矯正治療

まずは聞きなれない補綴治療の意味から説明します。補綴とは歯科に限らず、欠損した体の一部を補うと言う意味で、歯科の場合ですと、差し歯や入れ歯などがこれに該当します。矯正治療と密接にかかわりがあるのは差し歯(歯がなければ矯正治療はできませんので)のほうですのでまずは一般にいわれている差し歯がどんなものなのかを説明します。

差し歯とはクラウンといって、虫歯などで歯が大きく崩壊してしまったときに歯に被せ物をすることで歯の咀嚼機能を回復するものです。下は前歯にクラウンを被せるときの歯の形成の仕方と、クラウンを被せた写真です。

治療:クラウン

治療:クラウン

とても小さく削るので驚かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。ところで写真に黄色い線を書いたのには理由があります。クラウンは金属やセラミックなど大変硬い素材で作られますから、削り方としては歯の先端が狭く、根元のほうが広い形態にしないときれいなクラウンを入れることができないのです。

アンダーカット

もしも上の図(※写真と歯の向きが上下逆さになっています)のように先端が広く根元が狭い形態に形成してしまうと、根元のほうに隙間ができてぴったりフィットしたクラウンを入れることができません。上の図の赤い部分を“アンダーカット”といいます。このあとも出てきますので覚えておいてください。

次に、上のクラウンが何本かつながった形であるブリッジという補綴物について説明します。これは主に歯が何本か喪失してしまったときに、喪失した歯の周囲の歯を土台にして咀嚼機能を回復する治療法です。

治療:ブリッジ治療

治療:ブリッジ治療

ここでの黄色い線も先程と同じように、先端が狭く根元が広く形成されています。ところが、今度は3本の歯を形成していますから少々話がややこしくなってきます。下の説明では話を単純化するために2本(+欠損部分の仮歯1本)で説明します。

図1

図1に記した赤い線のことを歯軸(歯の傾き)といいます。図1では二本の歯の歯軸が平行です。両方の歯を同じように形成すればアンダーカットも発現せず、きちんとフィットする理想的なブリッジを被せることができます。

図2

では歯軸が傾いている場合はどうでしょうか?両方の歯を図1と同じように形成した場合にはアンダーカットが出現するためきちんとフィットするブリッジを被せることができません。では、このような場合にブリッジを被せるにはどのように形成すればよいでしょうか?

図3

図3は歯軸が傾いているときの形成方法です。図1と比べてずいぶん歯を削る量が増えてしまいました。それ以上に注目していただきたいのが噛む力が、歯に対して水平方向にもかかっていることです。歯というのは本来、噛む力を垂直方向に受け止めるようにできていますから、横方向の圧力には極めて弱いのです。このことは将来的にブリッジそのものの寿命を大きく左右します。ブリッジは現在の歯科医療にとって必要不可欠で、患者様にとっても有用な治療法ですが、できることならば“矯正治療によって歯軸を平行にしておく”ことで、ブリッジという治療をより効果的な治療にすることができるのです。また、このことは補綴前処置としての矯正治療はもちろん、不幸にして歯を喪失する以前から矯正治療によって歯並びを整えておけば、なにも改めて補綴治療のために矯正治療を行うなどということは考える必要も無いのです。

奥歯の傾きを変えたケース

親知らずを利用

咀嚼機能の回復

上の症例は第2大臼歯が親知らず(第3大臼歯)によって吸収されてしまったため、第2大臼歯は保存不可能な状態でした。このため、第2大臼歯を抜歯して親知らずを矯正治療によって配列することで咀嚼機能の回復をはかりました。

親知らずを抜歯

第2大臼歯と第3大臼歯がほとんど歯槽骨の中に埋まっている状態

第2大臼歯の歯軸を整える

上の症例では第2大臼歯と第3大臼歯がほとんど歯槽骨の中に埋まっている状態でした。こういう状態を放置しますと、先の症例のように第1大臼歯が第2大臼歯によって吸収されてしまう可能性もあります。骨の大きさから考えて両方生かすことは無理でしたので、第3大臼歯を抜歯して第2大臼歯の歯軸を整えることを計画しました。

以上、2症例は補綴前矯正というわけではありませんが、歯を喪失する前にこのような状態にしておけば、いざブリッジによる治療が必要になったときに慌てて矯正治療をする必要もないのです。

前歯の歯並びをブリッジできれいにする?

日頃、矯正治療に携わっていますと、「矯正治療で歯並びを治すか、差し歯にして治すか、悩んでいるんです」といったご相談を受けます。どちらが良いかはケースバイケースとしか言いようがありません。ほとんどのケースにおいて治療期間は矯正治療の方が長いです。治療費はクラウンの素材によってまちまちでしょうが、ポーセレン(セラミック)の場合、上下の犬歯から犬歯までブリッジで治療するならばブリッジのほうが高いでしょうし、上顎(あるいは下顎)だけなら矯正のほうが高いというのが一般的でしょうか。それはそれとして、ここでは矯正治療で可能なこと、ブリッジによる審美治療で可能なこと、を患者様に正しく知っていただきたいのです。矯正治療の方が適していることもあれば、ブリッジによる審美治療が適していることもあるでしょう。正しく理解して、納得したうえで選択して頂きたいのです。

矯正治療で可能なこと、審美治療で可能なこと

矯正治療で可能なこと

歯を削ることなく、歯並びを整えることができる
抜歯は必要なこともある。これはブリッジによる審美治療にも同じことが言えます。
歯と歯肉の位置関係の改善

矯正治療前

矯正治療後

上の症例も矯正治療前とその治療結果ですが、治療前の白い枠で囲んだ歯と歯肉の位置関係が矯正治療後にどう変化したかを見ていただきたいと思います。歯と一緒に歯肉もバランスの良い位置関係まで動いているのがおわかりいただけるかと思います。矯正治療ではこのように歯を移動することで、歯の周囲組織も同時に移動させることが可能なのです。仮にこの症例をブリッジで治療したらどうなるでしょうか?おそらく1本あるいは2本の歯を抜いた上で(中に入っている歯を抜くことになると思われます)、犬歯から犬歯を削ってブリッジを作ることになると思われます。歯の大きさのバランス、歯の切端でのライン、歯の色はきれいになりますが、歯と歯肉の境目の位置だけは変化させることができないのです。

歯軸を変える

矯正治療前

矯正治療後

上の症例は上顎前突を矯正で治療しました。下の写真は治療前後の写真を重ね合わせた写真です。

矯正治療の流れ

前歯の後退とともに、歯周組織(歯肉、歯槽骨)も歯の後退に伴い後退しているのがお分かりいただけると思います。この症例をブリッジで治療した時の想定図が以下の図です。

ブリッジで治療した時の想定図

歯根の歯軸の傾きは変えることが出来ませんから歯冠部で急激に傾きが変化します。噛む力との関係上良くないのは前述のとおりです。この症例はブリッジで治そうとするには少々厳しい症状といえます。

治療前後の横顔の比較.

左の写真は治療前後の横顔の比較です。歯と歯周組織が後退したことで、特に上唇が後退し、美しい口元になりました。歯軸を変えて、歯周組織を変化させることでこのような変化を期待することができます。

ブリッジによる審美治療で可能なこと

矯正治療できないこと、審美治療でできないこと

矯正治療でできないこと

ブリッジによる審美治療でできないこと

矯正治療のデメリット、審美治療のデメリット

矯正治療のデメリット

ブリッジによる審美治療のデメリット

ブラックマージン

歯の無いところに歯は動く

歯の無いところに歯は動く

上の写真は多くの歯科医院に置かれている説明用パンフレットからの引用です。歯が、歯の無い隙間に向かって伸びているのがよくお分かりいただけるかと思います。これは何も上下だけの現象ではありません。前後左右、歯というのは噛みあう歯を求めるかのように隙間を閉じようとする性質があるのです。この性質によって、歯の喪失を放置しておくと、近接している歯の歯軸の変化を引き起こし、加速度的に口腔内の健康状態が悪化していくのです。

埋もれている歯を利用しよう

埋もれている歯を利用しよう

埋もれている歯を利用しよう

埋もれている歯を利用しよう

上の症例は事故で前歯4本が抜けかけてしまいました。一度抜けかけてしまった歯は自分の歯といえども、生体にとっての異物と認識されて吸収してしまうことがあります。このため、前歯4本について、いつまで保存できるか予測がつかない状況でした。そんな中、埋もれている2本の犬歯を利用することを計画しました。犬歯は無事歯列内に牽引できましたが、前歯の吸収が進んでおり、将来的には牽引した犬歯も含めてのブリッジになる確率の高いケースです。

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