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歯科雑学コラム

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〜インビザラインの治療経過(1)〜


今回からインビザラインの治療の実際について書いてみようと思います。まず、インビザライン単独、あるいはインビザラインを中心に付加装置(唇側矯正装置や舌側矯正装置など)を使用するなど、ともかくインビザラインで治療する際には

  1. 歯型をとる
  2. 3Dシミュレーションの作製(クリンチェックといいます)

を行ないます 。 下が実際の口腔内写真とクリンチェックとの比較です。


初診時口腔内正面

インビザライン|所沢市
初診時クリンチェック正面


初診時口腔内右側面

インビザライン|所沢市
初診時クリンチェック右側面


初診時口腔内左側面

インビザライン|所沢市
初診時クリンチェック左側面


初診時口腔内上顎面

インビザライン|所沢市
初診時クリンチェック上顎面


初診時口腔内下顎面

インビザライン|所沢市
初診時クリンチェック下顎面

患者は院長の妹。口腔内写真を撮影したのは2007年5月。ところが歯医者の妹なのに虫歯がやたらと多い。インビザラインは治療の最初に治療終了までの全ての装置が出来上がるので、原則的に矯正治療中に虫歯の治療が出来ない(注1)。知り合いの歯科医に「とりあえず2年間虫歯治療しなくて良い状態にして」とお願いして待つことしばし・・・。

1年後、忘れた頃にやってきました。 というわけで2008年8月から治療開始です。

(注1)
小さい虫歯は可能。大きい虫歯も工夫次第では可能。要は歯の形が変わらなければ良いということ。虫歯の治療をする歯科医と緊密に連絡が取れれば実のところあまり気にすることもありません。そういう意味では妹の場合、すぐに始めても良かった
のですが・・。

ごく普通の叢生です。上下顎関係の不調和はありません。抜歯か非抜歯か少し考えましたが審美的観点から抜歯の方が望ましいと判断し上下左右の第1小臼歯を抜歯することにしました。
治療装置はインビザライン。本音を言うと、妹が虫歯の治療をしている1年程の間にインビザラインで治療中の患者様も増えてきていて、抜歯症例をインビザラインだけで治療するのはやや厳しいな・・・と感じてきていました(インビザラインにはどうしても予知実現性の低い歯の移動形式があるのです)。このため舌側矯正で治療しようかな??とも思ったけれど、本人の希望もありインビザラインで治療することにしました。

なお、クリンチェック上のオレンジ(ピンク??)色の部分はアタッチメントといってインビザラインが苦手とする移動形式を補助するための付加装置。実際の口腔内では歯の色と同じ材質で装着しますからこんなに目立つわけではありません。
クリンチェック上では上下左右の第一小臼歯(前から数えて4番目の歯)が半分しか描かれていません。これが抜歯予定の歯です。

それにしても 改めて驚くのが抜歯症例でインビザライン単独で治療が終了する症例はむしろ少数派だと思うのだけれどこのケースはいろんな意味でインビザライン治療に向いていたと思う。
*凸凹の程度が軽度である
*歯の平行移動量が比較的小さい
*歯の挺出を伴う移動が少ない
ということでインビザラインが苦手とする歯の移動様式が非常に少ないんですね。

初回クリンチェック完成時点での予定アライナー数は上顎28個、下顎が33個。
治療期間は当然長いほうで決定されるので、 2週間×33個で最短で17ヶ月程度の治療予定です(実際には1回のアライナー作製で終わることはほとんどなく、最大でミッドコースコレクション2回、ケースリファイメント3回が追加されますからざっと17ヶ月の1.5〜3倍、25〜51ヶ月くらいの治療期間でしょうか。そういう意味では特に抜歯ケースにおいて、インビザラインの治療期間は唇側矯正や舌側矯正といった固定式の矯正装置よりも予測が難しく、なおかつ長期化する傾向にあります⇒参考

なおこの時点でのアライン社のコメントは
「大きな歯牙移動は歯体移動ではなく抜歯部位への歯冠のティッピングが生じる傾向があるため、インビザラインでは予測実現性が低いと考えられています。これらの移動を行なう際、必要に応じて補助装置を使用し、十分なモニタリングを行なってください。治療過程において、咬合干渉が生じております。咬合調整が必要になる可能性があります。
上下顎前歯部にティッピングおよびトルキングが加えられております。アライナー単独での歯根移動は予測実現性が低い移動となっている点をご了承ください」

ふーん・・・・

ま、アライン社ってのは基本的に治療に関する責任は有していないので、どんな症例であってもアライン社のカスタマーサポートに問い合わせれば「インビザラインで治療可能な症例と思われます」と言うにきまってます、おそらく・・・。
同時に「治療責任は100%歯科医師にあり、我々は歯科医師の指示に基づきインビザラインを製作しているだけです。万一治らなくても、何が起こってもアライン社には何の責任もありませんのであしからず」っていう立場です。薬の副作用なら製薬会社にも一定の責任が生じるでしょうに医療器具に関してはないのでしょうか??

なんだか投資信託の販売員に相通ずるものがあると感じるのは私だけ??微妙に複雑な心境ですね。

以下はクリンチェック上での治療シミュレーション。このあたりはインビザラインならではのハイテク感を感じることが出来ます。問題は本当にこの通りに動いてくれるかどうか・・・。クリンチェックはあくまでシミュレーションであって、その通りに歯が動くことを保障するものではないからです。






下の写真は実際の口腔内でアタッチメントを装着して1つ目のインビザライン (アライナー)を装着したところ。
半透明なのでそれほど目立ちません。ただ、このままお茶やコーヒーを飲んだりするとアライナーが着色してしまいます。
また、上下の歯が当たらない(咬めない)ので最初はそれなりの違和感はあります。それでも舌側矯正に比べれば違和感は少ないです。唇側矯正とはあまり変わらないかな・・・。

それから特に抜歯ケースにおいて顕著ですが取り外しも決して簡単とはいえません。これは抜歯ケースになるとアタッチメントの数が増える(本症例では上下6箇所づつ、合計12箇所のアタッチメントがあります)ためです。ほとんど全ての患者様が想像していたよりも着脱が難しかったという感想のようです。もっともこれは時間が経つにつれてコツを掴むため比較的容易に着脱できるようになります。

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