裏側からの矯正による叢生の治療例~舌側矯正装置「ハーモニーブラケット」~|アクイユ矯正歯科クリニック(所沢市)|埼玉県新所沢駅の矯正歯科医院
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裏側からの矯正による叢生の治療例~舌側矯正装置「ハーモニーブラケット」~

叢生治療例18(ハーフリンガル、カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「ハーモニーブラケット」)

症状および治療方針
主訴は乱杭歯、八重歯でした。
凸凹の程度だけで判断すれば抜歯をせずに治療することも可能ですが、抜歯をしない場合には凸凹を改善するためのスペースを前方に求めることになり、前歯が治療開始時よりも前突することになります。症状によってそれで問題ない場合もありますが、この症例では側貌の審美性を重視して抜歯をすることにしました(上顎両側第一小臼歯、下顎両側第二小臼歯)。
また、口蓋正中に歯科矯正用アンカースクリューを2本植立し、上顎前歯後退の補助としました。
治療
使用装置は、上顎にカスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「ハーモニーブラケット(HARMONY、ハーモニーシステム)」、下顎は唇側矯正装置にホワイトワイヤーの組み合わせです。
ハーモニーブラケットについて少し説明すると、現在当院で主に使用しているカスタムメイド型のリンガルブラケット矯正装置「インコグニト」同様、患者様の歯、および歯列の形態に合わせてブラケットとワイヤーが製作されるシステムです。
ブラケットが破損しやすい気がして現在はあまり使用しなくなりましたが舌側矯正の方向性としてはインコグニトやハーモニーのような患者様毎にカスタムメイドで作成されるブラケットへと移行しているように思います。ハーモニーブラケットに関してはもう少しブラケットの耐久性が向上してくれれば安心して使いやすいので、改良を期待しているところです。
上顎の正中に2本のアンカースクリューを植立し、そこに牽引用のフックを屈曲して装着しています。今では既製品がありますから自作することはほとんどなくなりましたが、当時はあれこれ考えて写真のようなスタイルに辿り着きました。このようなシステムを用いることで口蓋正中部に植立したインプラントアンカーを上顎前歯後退のための固定源として活用することができるようになります。
治療期間は2年3か月でした。

治療の目安

主訴
乱杭歯、八重歯
診断名
叢生
年齢
32歳 女性
治療に用いた主な装置
上顎:カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(ハーモニー)、下顎:マルチブラケット装置
抜歯部位
上顎左右側第一小臼歯、下顎左右側第二小臼歯
治療期間
2年3か月 / 月に約1回の通院
治療費
約1,230,000円(税込)
リスクと副作用
  • 治療中は歯みがきしにくい箇所ができるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
  • 初めて矯正装置を装着した時や調整した後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
  • また、治療当初は装置が舌にあたり、発音のしづらさや食べづらさなど感じることがあります。
  • 歯並びを整え、咬み合わせを改善するために、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
  • 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置「ハーモニー」について

  • リンガルブラケット矯正装置「ハーモニー」は、日本国内では医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認の医療機器です。
  • 日本国内にて製造され、製造元の株式会社アソインターナショナルから入手しています。
  • 日本国内において医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は存在します。
  • 諸外国における安全性に係る情報は現在ありません。
  • 日本では完成物薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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