部分矯正によるガミースマイルの治療ついてのご質問|アクイユ矯正歯科クリニック(所沢市)|埼玉県新所沢駅の矯正歯科医院
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部分矯正によるガミースマイルの治療ついてのご質問

患者様からのご質問

ガミースマイルが気になり矯正を考えております。以前他院で矯正しており、その後戻りも気になっています。そこで、疑問があり問合わせをさせて頂きました。
*上前歯の部分矯正と、ガミースマイルの歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療は併用出来ますか?
*上記が可能な場合、通常よりも短期間で終了しますか?
*上下正中が合っていないのですが、その場合、上下共に矯正をしなくてはならないのでしょうか?

当院からのお返事

>上前歯の部分矯正と、ガミースマイルのアンカースクリュー矯正はあわせて出来ますか?
通常、部分矯正とアンカースクリュー矯正の併用は行いません。理由は歯列の連続性を維持することが困難なためです。
上顎の犬歯~犬歯の部分矯正に歯科矯正用アンカースクリューを併用し、ガミースマイル改善のために上方向に牽引すると下図のように上顎犬歯(3番)と第一小臼歯(4番)の連続性が断たれてしまいます。また、ガミースマイルは改善するかもしれませんが、開咬が生じる可能性もあります。
部分矯正の歯科矯正用アンカースクリューによる上方牽引

>上記が可能な場合、通常よりも短期間で終了しますか?
一般的に歯科矯正用アンカースクリューを使用することで治療期間の短縮が期待できることが多いです。今回のように部分矯正との併用は困難ですが、全体矯正と併用した場合、ガミースマイルの改善はかなり早く治療が進行します。経験上、数か月、長くとも6か月もすればかなり顕著に改善することが多いです。

>上下の正中が合っていないのですが、その場合、上下共に矯正をしなくてはならないのでしょうか?
歯列の正中は顔の正中を基準に考えますので、顔の正中に対して上顎の正中がずれていれば上顎を動かしますし、下顎の正中がずれていれば下顎を動かします。
いずれにせよ正中を動かすことになれば上下顎ともに全ての歯に矯正装置を装着する必要があります。部分矯正によって上下顎歯列の正中を合わせることができるのは様々な条件が揃ったときに達成可能なこともありますが、稀なことです。

ガミースマイルの矯正治療について

ガミースマイルは機能的な要因を含む問題です。笑ったときに歯茎が平均以上に見えるのがガミースマイルですから、笑ったときの上口唇の位置によって大きく左右されます。 そのため美容外科のアプローチとしては上口唇内側の粘膜を上顎前歯上方の粘膜と縫い合わせることで、物理的に笑ったときの口唇が拳上しないようにしているようです。 美容外科のアプローチの是非はともかく、矯正歯科ではそのようなアプローチはできませんので口唇などの軟組織ではなく、歯を代表とした硬組織からアプローチします。 (考えたことも無かったですが、全て口腔内の処置で済むなら口腔外科でも先の美容外科的アプローチは可能なのかもしれません。そのような施術したという話を聞いたことがありませんが、昨今、歯科医院でのヒアルロン酸による「しわ取り(ほうれい線等)」が時折ニュースで取り上げられています。
後述する問題はありますが、やるかやらないかは別として口腔外科でも処置は可能かもしれません)

以前から口腔外科と耳鼻咽喉科、形成外科あたりの境界はあやふやといいますか、例えば「唾液腺」というのがあります。名前の通り「唾液」を分泌する体の組織です。では、この唾液腺に悪性腫瘍ができたとして、それは歯科医師の担当する口腔外科の領域に含まれるのか??ということです。もう少し分かりやすい例でいうと舌癌はどこの診療科が担当するのか??ということ。 *当然のことながら医師は口腔外科も担当することができます。医師が法律上できないのは「歯を削る」ことだけです。抜歯もできます。さらに言えば、歯科医師としてはなんとも納得がいかないのですが、歯科医師が抜歯をするよりも医師が抜歯をした方が保険点数が高いのです。抜歯に手慣れた歯科医師よりも、医師の抜歯の方が高く評価されるのって現状の健康保険制度はどうかしてる、、と思うのは私だけでしょうか。医師が抜歯する機会はおそらく癌等の手術の際に「歯が邪魔だから」というタイミングくらいしかないと思うんですけどね。

保険点数の話はともかく、私は口腔外科を専門としていないのでよく分かりませんけど、唾液腺の腫瘍や舌癌、このあたりはやっぱり歯科医師ではなく全身管理に長けた医師が担当すべきなのかなとも思います。 一方で、一般的に医師は硬組織(歯や骨)を“切ったり貼ったり”するのに慣れていないのと、本質的に硬組織を扱うことは「面倒」だと感じている人が多いですから、腫瘍が硬組織にまで浸潤している場合には寧ろ歯科医師の方が慣れている担当医に当たる可能性は高いのかも、、、と思ったりもします。(医師が硬組織を扱うことを嫌うのは医師の責任ではありません。骨を鋸で1cm削るのと、皮膚をメスで1cm切開するのと似たような診療報酬なら普通は皮膚を切開する方を選択しますよね。簡単ですから。そういうことですので医師にはなんら責任はありませんのであしからず。)

だいぶ話が逸れてしまいましたが、ガミースマイル。歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用インプラント)を用いた矯正でかなり改善できるようになりました。詳しくは以下のページをご覧ください。

歯科矯正用アンカースクリュー(矯正用ミニインプラント)を用いた矯正

*このページは実際に患者様からメールで頂いたご質問に対する当院のお返事を中心に記載しております。そのため、患者様からの質問内容については年齢、性別、文章の特徴等、Q&A形式で考えて問題ない範囲でデフォルメして記載しております。また、内容的にも理解が得られやすいよう適宜解説を追加・改変して記載しておりますので実際の遣り取りとは異なることがございますのでご了承ください。