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アセトアミノフェン(解熱消炎鎮痛剤)

 

コカール錠
(アセトアミノフェンを含有するお薬の一例:商品名コカール200mg)


アセトアミノフェンという名前は皆さん聞いたことがあるのではないでしょうか。市販薬でもノーシンなどの主成分になっているほか、風邪薬などにも多く含まれています。

有名な処方薬としてはカロナールが挙げられます。ですので私もてっきりカロナールが先発薬だと思っていたのですが、カロナールもジェネリック薬品だそうです。では先発薬は??実はアセトアミノフェンには先発薬というものが存在しないそうです。とても古くから使われている薬品の場合、アセトアミノフェンのように先発薬という概念がないことがあるようなのですが面白いですね。

(アセトアミノフェンを含有する薬品名:カロナール(昭和薬科)、コカール(三和化学)、アニルーメ(日本ジェネリック)、アセトアミノフェン錠(テバ、ニプロ、辰巳)、など)

歯科医院で処方される解熱鎮痛消炎剤はNSAIsという末梢神経系に作用する強い抗炎症作用を有するお薬が多いのですが、アセトアミノフェンは中枢神経系に作用し、抗炎症作用をほとんど有していません。

この点においてアセトアミノフェンは矯正治療において理想的な解熱鎮痛消炎剤(消炎作用はほとんどありませんが)なのです。
なぜかと言うと、矯正治療において歯の移動が生じるのは生理学的にみると炎症作用そのものだからです。人為的に炎症を引き起こし、歯を移動させているといってもよいでしょう。
その炎症のせいで矯正治療は痛みを伴うのです。NSAIsのような強い抗炎症作用を有する解熱鎮痛消炎剤は鎮痛作用は強力ですが、抗炎症作用も強いため歯の移動を阻害してしまいます。その意味でアセトアミノフェンは歯の移動を阻害せずに鎮痛効果を有する、矯正治療に理想的な痛み止めといえるのですが鎮痛効果は弱めです。

用法( 矯正治療に伴う疼痛に対する場合)

痛みがあるときに服用してください。なるべく空腹時を避けてください。服用間隔を6時間以上空けてください。 胃腸障害が少なく、小児にも適応可能、比較的安全性が高い薬です。

用量

成人の場合
1回300mg〜1000mgを経口投与、投与間隔は4〜6時間以上とする。1日総量として4000mgが上限

小児の場合
体重20kgの場合、1回量は200〜300mg
体重30kgの場合、1回量は300〜450mg
小児科領域におけるアセトアミノフェンの一日当たりの最大用量は1500mg

効能

痛み止めです。鎮痛・解熱作用があります

ロキソニンなどNSAIDs(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drags、 非ステロイド性抗炎症薬)と異なり抗炎症作用を殆ど有していません。矯正治療による歯の移動は炎症反応そのものですので、抗炎症作用がなく鎮痛効果を示す本薬剤は理想的といえます。
なお、ステロイド(副腎皮質ホルモン)は細胞の中に入り、ロイトコリエンやプロスタグランジンといった炎症の原因物質が産生されるのを抑制するとともに免疫細胞の働きも抑えます。NSAIDsはプロスタグランジンの産生を抑えます。抗炎症作用の強さはステロイド>NSAIDsです。なお、アセトアミノフェンもプロスタグランジンの産生を抑制するため広義のNSAIDsに含めることがありますが、明らかな抗炎症作用が無いため一般的にはNSAIDsに含みません。アセトアミノフェンに抗炎症作用がほとんどないのはアセトアミノフェンが末梢細胞のプロスタグランジン産生を抑制せず、中枢神経系におけるプロスタグランジン産生だけを選択的に抑制するからだと考えられています。

注意

以下のお薬を処方されている方はお伝えください(添付文書に併用注意として記載があります)

ワルファリン(商品名:ワーファリンなど):血栓塞栓症の治療及び予防に用いられます

カルバマゼピン(製品名:テグレトール、アメル、レキシン):てんかん、躁うつ病、躁病、三叉神経痛などのお薬です



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