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上顎だけの部分矯正(Q&A22)

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気になるのは上の前歯が出ていることだけなので、部分的な装置で治すことはできませんか?

条件が揃えば可能ですが、この質問、実は医療サイドからすると非常にお答えに窮するご質問なのです。
例えて言えば、トヨタの工場に行って「私は晴れの日しか車に乗らないから屋根無しの車を作ってもらえませんか?」というのに近いご質問ともいえます。

現状よりいくらかでも良くなるのならまだしも、審美性を重視した結果、咬み合わせが悪くなることが明らかな治療はできません。咬み合わせは上顎と下顎が1セットとして機能します。鍵と鍵穴の関係に例えても良いでしょう。そのため、ほとんどの場合、上顎の歯並びを治療すれば、下顎の歯並びもそれに合わせて治療しないと咬み合わせがおかしくなってしまうのです。

質問の例でいえば、まずは以下の条件が最も大切です。

1)出ている前歯を動かしたい位置に下の歯が咬み合っていないこと

これは咬み合わせは上下で成り立つものなので上の歯だけを考えるわけにはいかないのです。上の歯を動かしたい位置に下の歯があれば当然下の歯も動かさないわけにはいきません。

2)奥歯の咬み合わせが緊密であること

奥歯の咬み合わせが緊密でないことも歯列不正の治療範囲に入るということが一つ。
もう一つは、上下に矯正装置を付けない以上、奥歯の咬み合わせは基本的に変化して欲しくありません。
咬み合わせが緊密であればそのこと自体が奥歯の動きをロックする働きをしますから、前歯だけを動かすことも可能なことがあります。

3)抜歯症例でないこと

上と密接な関連のあることですが、抜歯を伴う矯正治療の場合、当然のことながら奥歯の位置も大きく変化します。「変化させないでください」というのは現実的には無理な要求です。
磁石にはS極とN極がありますが矯正治療に例えれば前歯と奥歯の関係のようなものです。「S極の磁力だけください」というのは無理なのです。ということは上の奥歯の歯並びが変化するのに下に装置を付けなければ咬み合わせがおかしくなってしまいます。

つまり
1)出ている前歯を動かしたい位置に下の前歯がないこと
2)奥歯の咬み合わせが緊密であること
3)非抜歯症例であること
上記の3条件を全て満たせば、上だけの部分矯正ができる可能性はありますが、現実的なハードルは患者様が感じる以上に高いとお考えください。

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