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舌側矯正(裏側矯正)による上顎前突の治療例〜インコグニトブラケット〜

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上顎前突治療例8(インコグニトブラケット)

症状および治療方針
主訴は歯の凸凹出っ歯、それに付随して歯磨きが難しく虫歯が増えるのが心配とのことでした。
本症例は出っ歯ではありますが、上顎骨と下顎骨の相対的な前後関係は標準的です。それなのになぜ出っ歯になっているかというと、上顎の凸凹に比べて下顎の凸凹が顕著であるために下顎前歯が舌側に位置しているのです。仮に下顎を非抜歯で配列したとすると上顎前歯の位置に下顎前歯が位置することになりますから本症例の本質は上下顎前突と捉えることもできるのです。
治療方針は上顎は前歯部後方移動のため、下顎は叢生改善のために左右側の第一小臼歯を抜歯することにしました。また、口蓋正中に矯正用アンカースクリューを2本植立して前歯部後退の際の固定源とします。

治療
使用装置は上下顎ともにインコグニトブラケットです。インコグニトブラケットは患者様の歯や歯列の形態に合わせてブラケットとワイヤーが製作される当院で現在メインで使用している装置です。
元々ドイツで開発された装置ということもあって欧州では舌側矯正装置のシェアでNo1です。日本でも急速にシェアを伸ばしてきているようで、日本の材料メーカーの担当者が「自社製品が売れない」とぼやいていました。技術的には日本メーカーが手掛けられないわけがないと思うのですが特許の問題でもあるのかもしれません。
治療中の口腔内写真は口蓋の正中に2本のアンカースクリューを植立し、そこに牽引用のフックを装着して上顎前歯を一塊として後方移動しているところです。
治療期間は1年9か月でした。

 

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