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矯正治療中の歯磨きについて(2)~デンタルフロスの使い方
矯正治療中の歯磨きについて(2)
前回は矯正治療中の虫歯の好発部位を中心に説明しました。今回は矯正治療中のデンタルフロスの使い方について説明します。
デンタルフロスの使い方
矯正装置を付けると上からデンタルフロスを通そうとしてもワイヤーが障害になって通すことができません。そこで、次のように使用します。
最初にワイヤーの下に通します
左写真のようにワイヤーの下にデンタルフロスがきちんと通ていることを確認してください
後は通常通りデンタルフロスで歯磨きできます。
また、矯正治療中の患者様専用のデンタルフロスとしてオーソフロスというものも販売しています。市販の柄付きのデンタルフロス(糸ようじなど)は矯正治療中に使うことができないのですが、オーソフロスなら矯正治療中でも使用できます。
上記のデンタルフロスと要領は同じです。最初にワイヤーの下にオーソフロスの柄を通します。オーソフロスは柄が硬い分、普通ののデンタルフロスよりこの作業は容易です。
その後、水平位に移動させて・・・
フロッシングします。
奥歯の歯間を磨くときにオーソフロスの方が使いやすいという患者様もいらっしゃいます。前歯部ではあまり変わらないようです。
また、一般的なデンタルフロスは数十メーターのフロスが糸巻き状になっていますが、3in1フロスという、40㎝くらいの長さのフロスが販売されています。これはフロスの先端が樹脂で硬くなっているためワイヤーの下をくぐらせやすくなっています。
NEXT:舌側矯正治療中の歯磨きの方法について説明します。
治療の目安
- 治療内容
- 矯正装置を通じて歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治します。
- 一般的な治療費総額の目安(自費)
- 大人 唇側矯正治療 約850,000円(税込)
- 治療期間・回数
- 矯正 2年前後・1回/月 保定 2年前後・2~4回/年
- リスク、副作用
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- 治療中は歯みがきしにくい箇所ができるため、虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
- 初めて矯正装置を装着した時や調整した後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
- 歯並びを整え、咬み合わせを改善するために、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
- 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
- リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。