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マウスピース型矯正装置「アソアライナー」と「インビザライン」の違い(1)

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マウスピース型カスタムメイド矯正装置「アソアライナー」と「インビザライン」の違い(1)

どちらも矯正治療を行う際に、ブラケットとワイヤーではなくアライナーという透明なマウスピースを使って治療する方法です。基本的な考え方は少しずつ歯を動かした状態の模型を作り、その型に合わせてアライナーを製作します。それを何度も繰り返すことで少しずつ歯を動かしていきます。今回は主にアソアライナー、次回は主にインビザラインについて説明します。

両装置の大きな違いは

・適用範囲(広範囲なインビザライン>アソアライナー)
・一回の歯型採りから製作されるアライナー数(インビザライン(制限なし)>アソアライナー(最大5個)

アソアライナーには製造元から以下のような適用基準が示されています。

アソアライナー適用症
・歯科矯正治療後のリラプス(後戻り)の症例
・軽度の叢生(凸凹の量が4㎜以内)
アソアライナー非適用症
・抜歯症例(前歯の後退量が多い症例)
・上顎前突、下顎前突、開咬など上下顎の水平的・垂直的な不調和を伴う症例
・骨格性異常の症例
・歯の移動量が大きい症例

アソアライナーはなんとなく大きく歯を動かすような症例には適用できないことがご理解いただけるでしょうか。そして1回の歯型から製作可能なアライナーは最大5個までになります。5個以上のアライナーが必要になる場合は再度歯型を採ります。

一方でインビザラインは製造元から一律の適用基準は示されていませんし、1回の歯型から製作されるアライナーの上限もありません。そのため、歯型を採って製作を依頼をすればどのような症状であっても一回の歯型採りで治療開始から終了までのアライナーが完成します。

アソアライナーが最大5個までということは5か月分です。これは台風の予想に例えると、先になればなるほど予測が不確実になってきますから、アライナーも5か月くらいで再度歯型を採りなおして必要な修正を行いながら治療を行うと考えれば理解しやすいかと思います。

次にそれぞれの矯正装置の製造過程の違いについて説明します。最初にアソアライナーの製造過程です。

患者様の歯型を採り、石膏模型を作成したら製造元に送ります。製造元では石膏模型を3Dスキャナーで読み込み、歯の移動をデジタルシミュレーションします。
アソアライナー1

アソアライナー3

次にそのシミュレーションを元に樹脂模型を作成します。アソアライナーはこの樹脂模型上で製作されます。
アソアライナー樹脂模型

ここまでが現在のアソアライナーの製作過程です。以下は2017年以前のアソアライナーの製作過程になります。削除しようかとも思いましたが、マウスピース矯正の考え方の原型はこのような製作方法にありますので残しておきます。

下の写真はアソアライナーを製作する際の模型を並べたものです。一番左が治療前の状態で右に行くほど治療が進んでいます。これらは全て歯科技工士により行われます。

クリアアライナー1|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

クリアアライナー2|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科jクリニック

クリアアライナー3|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

クリアアライナー4|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

治療は

1.歯型を採る

2.歯科技工士による移動予測模型の製作(上写真) ⇒参考:この症例の実際の治療経過

3.歯科医師によるチェック・・・移動前後の写真を重ね合わせて適切な移動が行われているかの確認をします。

クリアアライナー5|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

4.アソアライナーの製作

クリアアライナー7|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

同じ形のSOFTとHARDの2種類のアソアライナーが完成します。

5.口腔内での調整

6.患者様ご自身で一ヶ月間クリアアライナーを装着していただきます。

クリアアライナー8|埼玉県所沢市 アクイユ矯正歯科クリニック

7.1の“歯型を採る”に戻ります。つまり毎月新しい歯型を採って、それをもとに新しいアライナーを製作していきます。

治療の目安

治療内容
矯正装置を通じて歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、歯並びと噛み合わせを治します。
一般的な治療費総額の目安(自費)
マウスピース型矯正治療 片顎約420,000円(税込)・両顎約870,000(税込)
治療期間・回数
矯正 1~2年前後・1回/2~3か月 保定 2年前後
リスク、副作用
  • 歯みがきが不完全なまま長時間マウスピースを装着すると虫歯や歯周病のリスクが高くなるので、念入りな歯みがきが必要になります。
  • 初めてマウスピースを装着した時や取りかえた後は、疼痛や圧迫感などを感じることがあります。
  • 小児や骨格性要因を含む症例には適さず、精密な歯の移動は原則として困難で満足な結果が得られない場合があります。
  • 適切な装着時間を守らないと歯が動かず、治療期間も延長します。
  • 歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • リテーナー(保定装置)を適切に使用しない場合は、後戻りすることがあります。

【マウスピース型カスタムメイド矯正装置「インビザライン」について】

  • マウスピース型矯正装置「インビザライン」は、日本国内では医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認の医療機器です。材料については日本の薬事認証を得ております。
  • 米アライン・テクノロジー社の製品の商標であり、インビザライン・ジャパン社から入手しています。
  • 日本国内において医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けている同様の医療機器は複数存在します。
  • 1998年にFDA(米国食品医薬品局)により、医療機器として認証を受けています。
  • 日本では完成物薬機法未承認の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

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