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虫歯予防のための唾液検査について
虫歯予防のための唾液検査について
アクイユ矯正歯科クリニックでは、精密検査時に唾液検査を行い、患者様の虫歯に罹るリスクを判定し虫歯予防に役立てています(患者様に別途費用のご負担をお願いすることはございません)。
当クリニックで使用している唾液検査キット「デントカルト」は、WHO(世界保健機構)の疫学検査にも使われている信頼度の高い唾液検査方法です。
検査の種類
デントカルトSM
虫歯の原因菌であるミュータンス菌の量を測定します。ミュータンス菌は虫歯の発生に最も重要な役割を果たしています。 例えば下の写真の例では、レベル1と判定されます。これにより、この患者様は比較的ミュータンス菌の量が少ないということが分かります。
デントカルトLB
虫歯の進行に関与しているラクトバチラス菌の量を測定します。
ミュータンス菌が虫歯の発生原因として関与しているのに対し、ラクトバチラス菌は虫歯の進行に関与しています。このため、ラクトバチラス菌の量を測定することで虫歯の活動性に関する情報を得ることができます。
また、炭水化物の摂取量が増えると、ラクトバチラス菌も増加する傾向にあるため、患者様の食事の摂取頻度や、摂取量も推測することができます。
下の写真の例では、患者様のラクトバチラス菌の量は比較的少なく、また、食事も砂糖や炭水化物の摂取量が少ないと推測されます。
デントバフストリップ
食事をすると、ミュータンス菌などの産出する酸によって、口腔内のPHが酸性に傾きます。これは、人が食事をする限り必ずそうなるもので避けることはできません。ここまでは虫歯に罹り易い人も、罹り難い人も同じなのですが、虫歯に罹り難い人は、酸性に傾いた口腔内PHを中性に戻すのが速いのです。
口腔内を中性に戻す唾液の緩衝能を、唾液のPHを測定することにより評価します。高い唾液緩衝能は虫歯予防にとってとても重要な意味を持っています。
下の写真ではこの患者様が平均以上の唾液緩衝能を持っており、唾液緩衝能という観点からは虫歯に罹るリスクが比較的低いと評価できます。
カリオグラム
上記検査結果に、フッ化物の使用状況、食事の状況、プラークのコントロール状況などの判定項目を加えて、虫歯になるリスクをグラフで表示したものが「カリオグラム」です。
このカリオグラムを用いて、虫歯になるリスクを判定するとともに、患者様に適した虫歯に罹らないようにするためのプログラムを提案します。
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