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叢生(乱杭歯、でこぼこ)の治療例6~唇側矯正、抜歯~

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叢生治療例6(唇側矯正装置、抜歯)


初診時口腔内写真

上顎右側の側切歯が内側にあり、下顎右側犬歯は反対に外側にあります。スペースの不足量(アーチレングスディスクレパンシーといいます)は上顎8mm、下顎10mm。教科書的にはスペース不足量が10mmを超えると抜歯が望ましいとされています(これはあくまでスペースの不足量だけを判断材料としたものです)。
全身的に健康、虫歯の治療痕も僅かですし、口腔の衛生状態も叢生に起因する軽度の歯肉炎は認められるものの良好です。奥歯の前後的関係に問題はなく、叢生(乱食歯)の典型的な症状といえます。このような症状でも抜歯をせずに治療を行うことは可能なのですが凸凹を改善するためのスペースを前方および側方に求めるために上下顎前歯の唇側傾斜を引き起こし、それは上下口唇が突出することを意味します。そこで上下左右の第一小臼歯を抜歯して、唇側矯正装置で治療することにしました。


治療途中口腔内写真

治療中の写真です。ブラケットはクリッピーというセルフライゲーションタイプ(ブラケットとワイヤーを括り付ける機構がブラケットに備わっているタイプのブラケット)のものを使用しました。クリッピーは1年程メインブラケットとして使用していましたが主成分がアルミナセラミックでできているため破折しやすいこと、セルフライゲーションブラケットの宿命として構造が複雑すぎてフルサイズ(スロットサイズが0.018×0.025インチのブラケットに同サイズのワイヤーを装着すること)のワイヤーを装着するとワイヤーを結紮するクリップ部分が破損しやすいことなどから今は使用していません。デメリットが目立つというより他に良い素材のブラケットが登場したということが大きいです。アルミナセラミックの破折しやすさを軽減、というよりほとんど破折しないジルコニアセラミックという素材のブラケットが登場しましたので現在はジルコニアセラミックのブラケットを使用しています。
上顎は右側側切歯を手前に移動するための空隙をオープンコイルで作っているところです。歯列矯正において凸凹を解消するまでのステップをレベリング(歯列の標準化)といいます。矯正治療をはじめて数か月~1年程度は何はともあれ「全ての歯にブラケットを装着する」ということが目先の治療目標になるのです。上の写真では上顎右側側切歯にブラケットを装着できていない状況です。矯正治療は第一段階:歯列の標準化→第二段階:犬歯の後方誘導(ないことも多々あります)→第三段階:前歯の後方誘導→第四段階:最終仕上げ、という順序で進めますが上の写真は第一段階の途中ということになります。下顎は左右側とも前歯の凸凹を改善するための空隙をつくるために犬歯をパワーチェーンで後方に引っ張っています。


治療終了時口腔内写真

治療終了時です。初診時に認められた歯肉炎もほぼ消失し、より健康的な歯周組織になっています。

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